ウリンの屋根

倉庫の続きですが、屋根はウリンでしてみました。この家の外構は塀もデッキもウリンでしていますが、30~50年程度長持ちする木なので屋根で使ったらどうなるだろうとお試し的なとこもあります。レッドシダーなどでは既製品で屋根を葺く材料がありますがウリンではそういった商品ないので、自分でルーターでしゃくりを入れてうまく重なるよう加工しています。(こういう面倒くさい仕事、大工さんに頼むのは気がひけるので自分でできるといいもんです。)
ところで、ウリンという木ですが鉄の木とも呼ばれているものすごく固くて重い木です。昔アルバイトでウリンのデッキをつくりに行ったことありますが、90角の柱で3m材なんてひとりで持つのが大変でした。足に落とすと骨折れるから気をつけろよと言われたりして・・・ビスも下穴開けないと折れるので取り付けも手間がかかりますが、手間がかかる分長持ちはします。
昔ながらの屋根というと茅葺きとか、檜皮葺とか、伊勢神宮だと小さい建物で木の板を屋根に使ってたりしますが、瓦や石といったその材料自体が劣化が少ないものとは違い自然現象で刻々と変化していく屋根はあります。今回の素材は木だけど木にしては劣化があまりしないというものですが、表情は変化していくのでおもしろい素材の扱いではあるのかなとは感じています。
東南アジアの方にいくとウリンで屋根を葺いている家はあったりするので、現地でとれた材料でよいものを使うというシンプルな使い方は見られるのですが、現代の様々な選択肢がある中で意匠的なもの、また経年変化を含めた費用対効果など考えを柔軟に持ちながらいいものはいいなあと取り入れることができたらなあとは思います。それにしても、DIYの腕がだいぶあがったもんです。なんでも継続は力なりですねえ。