詩的な建築を

小難しいこと言い出して仕事が頼みにくくなる雰囲気が出てしまうとよくないですが・・・今年はいろんなことを考える現場が多いです。

神戸に住んでるからかもしれませんがおもしろい中古の物件がたくさんあって、ひとつはアンティークの家だし、こちらはヴィンテージな家だし。

今年は6件リフォーム予定!ですがどの家もそれぞれに特徴があって、思考がそれぞれの家をどう行ったり来たりするものかしらと思ってます。せっかく設計事務所で個人がしているところに仕事を頼んでくれてるので存分に自分の感覚を出したいなあと。(しっかりとお客さんの意向は反映されるのでいろいろなアウトプットでは出てきます)

自分の設計の感覚はどこか詩的なものを目指してるのかもしれません。心の拠り所になるものって物事を深く見つめて、またその在り方を考え続けたことで出てくるものだと思ってます。

ちょっとした言葉の組み合わせ、またどういった風景や、経験や、感じたことや。そのいろいろなものを定着させていくことは実に繊細な作業だと思いますが、そうした積み重ねの先に詩的なものが立ち上がってくれたらなあと。

詩的でかっこいいでしょ?が目的では無くて、ほんとに繊細に建物や相手のことを考える。その過程の先に詩的な建築が立ち上がって暮らしの拠り所になるのならなによりだなと。

この現場に来て神戸の街を見るとこんなにも美しく建築が立ち上がっていて、そのいろんな時代のいろんな人の蓄積された営みって詩的で美しんですよねえ。そんな素晴らしい空気感を自分も見てみたいと思ってるのかもしれませんねえ。