料理
設計士でもいろいろなタイプがいますが、住宅作家と呼ばれる人たちは料理もマメにするように思います。
暮らしのリアリティがないと考えられないことって多いとは思いますが、料理する人は生活感があるというか・・・無駄に見た目に走ることはなくてまあふつうに暮らすならこういうの必要だねという積み重ねがあるように感じます。なので建ててる建物の雰囲気とかでその設計士さんの暮らしの雰囲気もなんとなく分かります。
中村さんに代表されるように料理が好きな設計士さんの家には素敵なうつわもたくさんあるなあ・・・と雑誌などを見ててうっとりしてしまいますが、自分もできるだけ素敵なうつわでご飯をおいしく食べたいのでコツコツ買ってきたものたちが日々の食卓で活躍してくれています。
この前買ってきた三島も料理を盛るとこんなにも素敵に・・・ほんとにざっと乗せただけですが、ふじっこのお豆さんも生き生きとしています。うつわも建築もそうですが、そこに何がきても魅力的に見えるというのは素晴らしいなあと。また安価なものでもその魅力が引き出されてとってもおいしく感じられるならなによりだなと思います。
うつわとかも値段高いからなあ・・・とか聞くこともありますが、毎日何回も使い続けて普段のご飯がとってもおいしく感じられるなら元は取れるよなあと感じますし、うちでいえば子供たちにも普通に使わせてますが、作家物のきちんと考えられたうつわを小さいころから触れることで感じるものがあればなあと思ってます。(もう子供たちが割ったうつわで何万円だろう・・・ですが、何事もやってみて覚えてみてなので、割れたうつわの断面を見たりすることも貴重な機会だなと、陶器とガラスで割れ方も違いますしねえ)
私もそうして育てられた?ので中学校の修学旅行で福岡・津和野・萩に行った時に萩焼の5千円くらいする急須をお土産で買ってきて(お金はほとんどそれに使ってしまった・・・)母はこの子頭大丈夫かしら?と思ったそうですが、そう思うといいのか悪いのかよく分からない面もありつつ、色々といいものを見せてくれたおかげで大きくなってもいいものを使うことの良さが経験として残ってたのかなあとも。
住む家を頼むときに何を基準に頼むのかは人それぞれだと思いますが、こうした建築と関係ないように思える側面の部分を見て楽しく話せそうだなと思ってもらえたらなによりだなと思ってます。そうした部分にそれぞれの設計者の本質的な部分があらわれるもんだと思ってますし、今まで見に行った設計者がした家でも普段の暮らしが楽しそうな人がつくってる家って見に行くと魅力的だなと感じます。
自分もそうした素晴らしい住宅作家さんたちのような、暮らしから生まれてくる建築ができるようになったらなあとは思ったりしますねえ。