古民家改修
朝来の古民家改修がはじまりました。断熱もきちんと入れ直す予定なのでまずは天井解体したり残置物撤去したりしています。(実は古民家改修とかも得意分野です)
壁は極力既存を残す計画としています。なんといっても壁のほとんどが左官でできあがっており竹小舞下地の土壁ということもあるので、その味わいや蓄熱効果は残しつつ外部に付加断熱とする計画です。
この家、打合せの時もカタログを持っていくということをほぼしませんでした。もともとできている空間がカタログにはない自然素材でつくられたものということもあり、その既存とのバランスを考えていくと自然と提案していくものが似たようなものでできあがってくるからかもしれません。
とは言ってもうちのテイストが自然と出てはくるので床は和栗や杉、天井は桐やラワン合板、そして新規に壁をしたとこや補修していくとこは私が左官するという感じです。
いつもは性能とのバランスを考えて既成サッシを使うことも多いですが、さすがにこういった空間だと木製建具でないと雰囲気納まらないため製作建具もいろいろ使う予定なのでそこも楽しみ。
それにしても、ぱぱっと写真を撮っただけですが美しい建物だなと思います。(美しいというのは比率というか、線の入り方や空間の抜け方)測量してても数字に根拠があって図面に落としていくときに楽だったのですが、そうした寸法感覚というものは空間にあらわれるもんです。ちょっと解体屋さんが間違えて垂れ壁を取ってしまったとこあったのですが、ある時とない時で空間の質が結構変わってたので私たちの仕事のどういった寸法で、どういったバランスであればいいものになるのかという設計の部分って大事だなあなんて体験ができたのもよかったもんです。
現場ではいろいろ起こるもんですが、もうキャリアもだいぶ積んできたので楽しめるようになってきたのはいいことだなあなんて思ってます。制約がある中でよりいいものが出せることや、間違いがあってもそれがあったからこそ以前よりよくなったという部分を目指したいなあと思ってるので最後にはみんなで楽しい現場だったなあで終われたらなあと思いますわねえ。